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ホーム > AutoCAD > 図形の作成 2
週刊CAD講座 AutoCADの基本

第7回 図形の作成 2

     
AutoCADのメニューバーで「作成」をクリックすると線分に始まり、文字までたくさんのコマンドがあることが分かります。それぞれの項目は、線分に関するもの、ポリライン(連続線)に関するもの、円や楕円などの曲線に関するもの、ブロックや文字に関するものなどのように項目分けされています。

前回、線分と円を解説しました。線分はこの他に、放射線・構築線・2重線があります。これらは線分コマンドと似ているところがありますので、線分コマンドを何度が練習していただければある程度、描けるようになると思います。
同じように円弧や楕円コマンドなども円コマンドを練習するとおのずと使い方が分かってくると思います。多分。
ただ、スプラインはちょっと練習したほうがよいと思いますので、後で解説していきたいと思います。

ポリライン

     
前回正方形を作成するために、長方形(RECTANGLE)コマンドを使いました。このコマンドを使っていて線分コマンドとの違いに何か気づきませんでしたか?何度も練習で図形を作成・削除したときに線分がつながっていたり、ばらばらになっていたりしていませんでしたか?これはポリライン(連続線)と線分との違いによるものです。
線分は点から点への直線ですが、ポリラインは直線や円弧の集まりで構成されます。例えば線分で四角形を描くと4つの線分となりますが、ポリラインで四角形を描くと一つのポリラインと認識されます。

では実際に適当な図形をポリラインで描いてみてください。
その後、その図形をマウスでピックすると描いた図形全てが選択されると思います。

とりあえずここではポリラインはいくつかの線分を一つの図形ものとして扱えるんだなくらいに思っていただければいいです。

 

     


ポリラインの概要はこれくらいにして実際に作図してみましょう。このような図形を作成します。

 

     
ショートカットは「PL」、メニューは「作成」の「ポリライン」、ツールバーでは円弧が引っ付いたようなものを選択します。

 

     


「始点を指定:」と表示されましたら適当な1点をクリックしてください。
マウスを右側にもっていき直交モードを使って長さ30を入力します。
ここまでは線分コマンドと同じことです。
次に「次の点を指定 または[円弧(A)/閉じる(C)/2分の1幅(H)/長さ(L)/元に戻す(U)/幅(W)]:」と表示されたら、マウスの右クリックでポップアップメニューを表示し、円弧を選択してください。

 

するとラバーバンドが円弧の形状になります。

 

     


「円弧の終点を指定」と表示されますが、半径を決定していませんので、半径を指定します。
マウスの右クリックでポップアップメニューを表示し、半径を選択してください。

 


「円弧の半径を指定: 」と表示されたら「5」と入力します。
「円弧の終点を指定」と表示されますので直交モードを使います。
マウスを真上へもっていき、「10」と入力します。

 

     


次にまた30の線分を作成します。
その前に、ラバーバンドが円弧のままになっていますので、線分に変更します。


マウスの右クリックでポップアップメニューを表示し、「線分」を選択してください。
ラバーバンドが円弧から線分に変更されたのを確認して、マウスを左へ持っていき30と入力します。

 

     


後はR10の円弧を描くだけです。先ほどR5の円弧を作成しましたが、方法は同じです。
マウスの右クリックでポップアップメニューを表示し、「円弧」を選択してください。
するとラバーバンドが円弧の形状になります。
半径を変更しますので、マウスの右クリックでポップアップメニューを表示し、半径を選択します。
「円弧の半径を指定: 」と表示されたら「10」と入力します。
「円弧の終点を指定」と表示されますので直交モードを使います。
マウスを真下へもっていき、「10」と入力します。(最後の点は端点スナップでも「閉じる」オプションでも大丈夫です。)

図形が作成できたら、マウスでクリックしてみてください。
線分とは違い、一つの図形として認識されているはずです。

 

作成途中でコマンドが終了してしまったら

     


図形を最後まで作成せずに間違ってコマンドを終了してしまった場合、途中から作成し始めても問題ありません。最後の円弧だけちがった寸法になった場合は、円弧コマンド(Arc)で書き足してもいいと思います。


ただし、こうした場合は先ほどと違い、一つの図形としては認識してくれません。
図形は途中まで作成されていたポリラインと最後に描いた円弧の二つばらばらに認識されます。
どうしても一つにしたい場合、ポリライン編集を使います。
ショートカット「PE」と入力します。
「PEDIT ポリラインを選択:」と表示されますので、最初に書いた図形を選択します。
次に「オプションを入力 」と表示されますので、マウスの右クリックでポップアップメニューを表示し、「結合」を選択します。
結合したい線分を選択してEnterすると図形が一つになります。
このポリライン編集はまたあとで扱いますので、ここでうまくいかなくでもいいです。

 

ポリラインの特徴はなんとなくわかりました?

     


ポリラインの特徴を知るためには先ほどのポリライン編集と分解コマンドをつかってみるとなんとなく分かるような気がします。ポリライン編集で線分を結合でき、分解でまたばらばらにしてみてください。
ポリラインは一筆書きされた線分を一つとして認識してくれる特徴をもちます。このために図形の扱いが楽になります。線分だと一つ一つ選択しなければならないものをポリラインだと目的図形の一部をクリックするだけで全体が選択されます。このことは大きな図面を作成している場合に操作の手間が違ってきます。大きな図面内に細かい線分がばらばらの状態で描かれていることを想像してみてください。修正するために一つ一つ選択するのかと思うと嫌になります。


ポリラインはこうした手間を省くためにオブジェクトをまとめることができます。そしてこのオブジェクトのまとめ方は、この後解説していくブロックの考え方にも共通してきます。

 

     


余談ですけど、MechanicalDesktopで3次元の図形を作成している方はポリラインの重要性を知っている、知らざる終えない?と思います。閉じたポリラインを作成して拘束をかけることになるのですが、複雑な形状やたくさんのセグメントをもっていると拘束するのがすごく大変になります。AutoCADでも同じですけど、図形はシンプルに作成するように心がけないと後が非常につらいです。

話が飛びましたが、ポリラインコマンドの操作について「2分の1幅(H)/長さ(L)/幅」などのオプションがまだ残っていました。しかしながら、これらのオプションは一度使ってみると直ぐに分かると思います。「2分の1幅(H)」や「幅」は線分に幅を付けたい場合に始点と終点の幅を指定します。また「長さ」は線分の長さを決めるだけです。


注意点として「幅」に関するオプションは分解してしまうとその属性を失ってしまうのでなるべくなら使わないほうがいいです。どうしても、線分に幅を持たせたい場合、例えば印刷時だけ、画面上で人に見せるなどの場合を除き使わないほうがいいと思います。

 

最後に

     
次回はスプラインを見てみたいです。また、リージョンや境界作成、ハッチングも扱いたいと思っています。でもそうすると予定がどんどん遅れそうです。

またこれからは色々な規格ものを中心に作成していきたいとも思います。リクエストなどはメールやTelよりも会議室で発言してもらえると助かります。ではまた。