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ホーム > AutoCAD > 図形の編集4
週刊CAD講座 AutoCADの基本

第14回 図形の編集4

     
前回までに配列複写(array)を何度か使ってきました。フランジにの穴を一つずつ作成するのではなく、基準を一つ決めそれにあわせて円形の配列複写を使いました。
これまでの練習でおおよその検討はついていると思いますが、今回もう少し詳しく見ていきましょう。

 

配列複写(AR)

     
まずは復習がてら簡単な練習をしてみましょう。
適当な大きさの二重円(直径「10」「5」くらいのもの)とをそれぞれ一つ描いて見て下さい。


次にコマンドを起動します。
メニューの「修正」から「配列複写」、ツールバーは四角形が四つ描かれているものです。ショートカットは「AR」です。
配列複写のダイアログが表示されたら、「矩形状配列複写」を選択します。
「行、列」をそれぞれ「4」にします。


行の間隔と列の間隔をそれぞれ「10」(円の直径と同じ値)にします。
複写の角度は「0」のままでいいです。
右上にある「オブジェクトを選択」ボタンを押します。
ダイアログが消えますので、外側の円を選択します。


「オブジェクトを選択: 認識された数: 1」と表示されましたら、マウスの右クリックをするかEnterキーを押します。再びダイアログボックスが表示されます。
これで準備は完了しました。
右下に「プレビュー」ボタンを押して形状を確認してみましょう。
左下に二重円があり、上と右側にそれぞれ直径「10」の円が作成されているはずです。


問題なければ、「受け入れ」ボタンを押します。

 

矩形状の確認

     


この図形を作成して分かることは
「行・列」の数は複写元の図形を含めて結果としていくつの図形を作成するかという数になります。
また、行・列の間隔は図形の移動距離をあらわしていることが分かります。だから全長(直径)「10」の円では「10」以下の距離を指定すると図形が重なって表示されることになります。


また、X方向は右、Yの方向は真上をさしていることが分かると思います。
「配列複写の角度」を指定することによって、XとY方向を変更することも出来ます。この時角度指定をUCSを用いて行うこともできます。

UCSアイコンは今現在どちらが、X方向でどちらがY方向なのかを示しています。



円形状配列複写

     


次に円形状配列複写を行って見ましょう。
基本は矩形状と同じですので先ずは試しに簡単な図形でコマンドの確認を行います。
ポリラインで適当な三角形を描き、それに円をつけてみます。


配列複写コマンドを呼び出し、「円形状配列複写」選択します。


まずはどこを中心に複写するのかを指定します。
「中心点」の右側にある矢印マウス型のボタンを押します。
「円形状配列複写の中心点を指定:」と表示されますので、円の中心をオブジェクトスナップを使って指定します。(オブジェクトスナップを呼び出すためにはShiftキーを押しながらマウスの右クリックをします。)
「方法」は「複写の回数と全体の複写角度」を選択。
「複写の回数」は「4」
「全体の複写角度」は「360」のまま。
「回転させながら複写」にはチェックを入れます。
では右上にある「オブジェクトを選択」ボタンを押して先ほど描いた三角形を選択します。


図形の選択が終了してダイアログボックスの画面に戻ってきたら、プレビューボタンを押します。
大体の形状が作成されましたか。?
三角形の向きにに注目しておいてください。

 

円形状の確認

     


以上の円形状配列複写で分かることを整理してみましょう。
先ずは「中心点」。
中心点は図形を回転させる中心点、まだ出てきてませんが、「回転(rotate)」コマンドの基点と同じものになります。

  


試しに「回転(rotate)」コマンドで円の中心を基点にして三角形を回転させてみてください。ぴったり同じ場所に図形が移動するはずです。
次に「方法」です。
これは回転させるときにどの情報をもとに複写させるかを選択します。選択としては「複写の回数」「オブジェクト間の角度」などがあります。これはユーザが任意に設定します。複写の回数とオブジェクト間の距離をあらかじめ指定しておきたい場合や角度だけを指定して複写回数自動的に設定してもらうようにすることもできます。

複写の回数
複写の回数は矩形状と同じく、複写もとのファイルを含んで何回複写するかを決めます。
また、角度ですが図のようにX方向から反時計回りになります。先ほど360を指定しましたが、図形が4つありますので最後の図形との角度は360でなく、「270」でも指定できます。360ぐるっと一周することを意味していて、「0」と同じことだとも言えます。でも「0」は指定できません。


最後に行った「回転させながら複写」は複写もとのオブジェクトを回転する角度にあわせて回転させるかどうかを指定します。分かりやすくするためには、一度このチェックをはずしてプレビューしてみてください。複写ものと図形がそのままの向きになっていると思います。

 

その他

     
配列複写のダイアログを見ると下側に「拡張」というボタンが表示されています。これはこれを押すとダイアログにさらに新しい項目が表示されます。要は複写元の基点をユーザが任意に指定したい場合に使います。もともと複写元の図形はAutoCADが勝手に基点を決めてそれを中心にして複写してくれます。ただどうしてもそれでは困る場合にこの設定を使いユーザ別に基点を決めます。
ちなみにAutoCADが最初からもっている複写もとの基点は円・円弧などは中心、長方形は最初のコーナーで先ほど描いたポリラインの三角形では、始点になります。

最後に練習用の図形をあげておきますので試してみてください。



次回は

     
次回は移動、回転なんかを扱いたいです。