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ホーム > Inventor > 作業フィーチャ
はじめて使うInventor

第6回「作業フィーチャ」

はじめに

作業平面・作業軸・作業点を総称して作業フィーチャといいます。
新しくフィーチャやアセンブリを構築・配置する時、現在のジオメトリ(位置情報)では不十分な場合、それを補う目的で作業フィーチャを作成します。
左:作業平面

 右:作業軸、作業点

今回は、作業フィーチャーの中でも、よく使う作業平面の作成パターンをいくつかご紹介します。
      「作業平面の作成」
Parts.iptを開き、作業領域の適当な場所に10mmの円をスケッチし、50mm押し出します。

これから、この円柱上に何種類かの作業平面を作ってみます。
      1.オフセット
パネルバーから[作業平面]を選択します。
円柱の底面をクリックします。
作業平面のプレビューが表示されます。
そのまま、もう一方の底面の方向にカーソルをドラッグします。[オフセット]ダイアログが表示されます。

オフセット値の指定をしましょう。奥行き50mmの中間位置となる、底面から25mmの場所に作成します。
そのまま[25]と数値入力しても良いのですが、便利な方法を試してみます。
値入力領域で右クリックし、[寸法を表示]を選択。
円柱をクリックします。
円柱をモデリングしたときに使った寸法が表示されます。円柱の長さを表す[50]を選択します。
値入力領域に[d1]と表示されます。
Inventorで作成されたスケッチ・フィーチャの寸法にはd0から始まって、"d○○"と作成された順に番号が割り振られています。
作業平面が円柱の中心位置に来るよう、マイナス記号を追加し、[/2]を入力します。

入力が終わったらダイアログのチェックボックスをチェックします。

作業平面が作成されました。
先ほど表示させた寸法は、寸法を右クリックし、[値を表示]のチェックを外します。
ブラウザにも[作業平面1]のツリーができています。
作成した作業平面は非表示することもできます。

[作業平面1]をクリックして[表示設定]のチェックを外します。
※パーツ上の作業平面をクリック→右クリックメニューからでも同じことができます。

 

      2.円柱の中心断面に作業平面を作成
底面をスケッチ平面にし、左図のよう円の中心から、垂直に円のエッジまでの直線スケッチを作成し、構築線として指定します。

(構築線の指定の方法は第3章参照)

パネルバーより[作業平面]コマンドを選択し、構築線を選択します。
次に、構築線を作成した面を選択します。
これから作成する作業平面のプレビューと、[角度]ダイアログが表示されます。
作成したい作業平面の位置と異なる場合、[角度]の値を変更します。

今回はこの方向に作業平面を作成するので、ダイアログ右側のチェックマークをクリックしてダイアログを閉じます。

 

作業平面が作成されました。
構築線を非表示したい場合は、ブラウザの[スケッチ2]の右クリックメニューから表示設定をオフにします。

作業平面をダブルクリックすると、寸法編集ダイアログが表示されます。
ここで「0」と入力しチェックボックスを押して確定します。
一見、何も変化がないようです。

ここで、[標準]ツールバーから[更新]をクリックします。

作業平面の位置が、底面に対して0度に変更されました。

作業平面を右クリックして、表示設定をオフにします。
      3.円柱に沿った作業平面
先ほど非表示にした構築線(スケッチ2)を表示します。
[作業平面]コマンドをパネルバーから選択し、構築線と底面のエッジが交差している点を選択し、構築線を選択すると、作業平面のプレビュー画像が確認できます。
その方向で良ければその場でクリックします。
円柱に沿った作業平面が作成されました。回転コマンドなどでビュー方向を変えて、正しい位置に平面が作成されたかどうか確認してください。
[スケッチ1]は非表示にします。
      4.参照形状を利用して作業平面を作成
参照平面とは、ブラウザの[Origin]に格納されている、作図領域上でのXYZ方向を表す基準平面です。通常は表示設定がオフになっていて、オンにすると上図のようになります。
では、先ほど作成した円柱の中心断面を通る作業平面と、円柱に沿った作業平面をこの参照平面を使って作成してみましょう。
ステップ3で使用した構築線と作業平面は表示設定をオフにします。
(4-1) 円柱の中心断面に作業平面を作成
まず、パネルバーから[作業軸]を選択します。
円柱の側面にマウスカーソルをおきます。
作業軸のプレビューが表示されるので、その位置でよければそのままクリックして確定します。
作業軸が円柱の中心に配置されました。

ここで、ブラウザの参照平面のアイコンにカーソルを置いてみましょう。それぞれの平面の位置・方向が確認できると思います。
今回は[YZ Plane]の方向に作業平面を作ります。
[作業平面]コマンドをパネルバーから選択します。
次に
1)ブラウザの[Origin]から[YZ Plane]を選択
2)作業軸を選択

します。(1,2の順番は逆でも構いません)

左図のように、パーツ上にオレンジ色のプレビュー作業平面が表示されます。

[角度]ダイアログで、YZ参照平面とプレビュー作業平面間の角度を指定します。

パーツを今正面から見てみると、2面間の角度が90度になっているのがわかります。
今回は、YZ参照平面と平行に配置したいので、[0]と入力します。
2面が平行となりました。
この向きで作業平面を作成します。

[角度]ダイアログ右の緑のチェックマークをクリックし、ダイアログを閉じます。
円柱の中心を通る、YZ方向の作業平面が作成されました。
(4-2) 円柱に沿った作業平面
ひとまず、上で作成した作業軸と作業平面も非表示設定します。
パネルバーから[作業平面]コマンドをクリックします。
次に、ブラウザから[XZ Plane]を選択します。
ここで、円柱の側面をクリックします。クリックした位置に応じて作業平面が作成される場所が左図のように変わってきます。
今回は上(Y軸プラス方向)のほうをクリックします。
Y軸プラス方向に、円柱の側面に沿った作業平面が作成されました。
3つの作業フィーチャの中でも一番使う機会が多いのが作業平面だと思います。今回作成した3タイプは中でもよく作成するかと思います。
作業フィーチャはパーツのスケッチやフィーチャを作成するときだけでなく、アセンブリ(複数のパーツを組み立て)においても、パーツを拘束するための位置情報として作成されます。