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ホーム > Mechanical Desktop > フィーチャーモデリング(2)
Mechanical Desktopではじめる3次元モデリング

第5回「フィーチャーモデリング(2)」



 前回はスケッチフィーチャーと配置フィーチャーの主なコマンドを紹介しながら、簡単な3Dモデリングを行いました。

 今回も引き続き、前回作成したモデルを使って説明していきます。 
 Desktopブラウザの使い方を学習しながら、作業フィーチャーの作成やフィーチャーの編集を行っていきます。

フィーチャーの削除



 まず、Desktopブラウザを見てみましょう。追加したフィーチャーや、どの順番でモデリングを行ったかがわかります。
 「+」のボックスをクリックすると、その中に含まれているフィーチャーを見ることができます。
 このDesktopブラウザ上では、フィーチャーの編集や削除、並べ替え、省略などができます。

 50mmで押し出した円柱に開けた穴フィーチャーを削除してみましょう。

 Desktopブラウザ上の[穴1]を右クリックします。出てくるメニューの中から[削除]を選択します。
コマンド: _AMBROWSERACTION
ハイライト表示されたフィーチャーが削除されます. 続けますか? [はい(Y)/いいえ(N)] <はい(Y)>:
ここで、はい(Y)を選択します。コマンドラインにYを入力もしくはenterします。


穴フィーチャーが削除されました

作業フィーチャー

 前回作成したモデルは、30mmの厚さの土台の上面から50mmの高さで円柱を押し出しました。このパーツの全体の高さは80mmとなります。
 30mmだった土台の厚みを20mmに変更し、なおかつ全体の高さは80mmをキープできるよう、パーツを修正してみましょう。
 まずは、パーツの底面から80mmの高さの位置に作業平面を作成します。
[パーツ]メニュー[作業フィーチャー]-[作業平面]、
または[Part Modeling]ツールバー[作業平面]
を選択します。
ダイアログボックスで以下のように設定します。


 パーツの底面に平行で、底面から80mm上にオフセットしている作業平面ができるよう数値を指定。
 
 今回作成する作業平面にはスケッチは行わないので[スケッチ平面]のチェックボックスはオフにします。

 設定が完了したらOKします。
    コマンド: _amworkpln
作業平面または平面を選択 または [ワールドXY(X)/ワールドYZ(Y)/ワールドZX(Z)/UCS(U)]:
オプションを入力 [次(N)/受け入れ(A)] <受け入れ(A)>:

 オフセットの基準とする面を選択しましょう。
ここでは、パーツの底面を選択します。

 違う面を選択してしまったときは、オプション「N」をコマンドラインに入力し、他の面を選択しなおすことができます。
 選択が完了したらコマンドラインに「A」入力またはenterします。
     
計算中...
オプションを入力 [反転(F)/受け入れ(A)] <受け入れ(A)>:


 次に、どちらの方向にオフセットするか選択します。
面をオフセットしたい方向に青の矢印を向けます。
矢印を反転させるときは「F」をコマンドラインに入力します。
     


選択が完了したらコマンドラインに「A」入力またはenterします。


 底面から80mm上にオフセットされた作業平面が完成しました。
 パーツと作業平面が同じ色で表示されていますので、見にくいかと思います。作業平面の色を変えてみましょう。

 Desktopブラウザの「作業平面1」を右クリックし、「プロパティ-色」を選択します。
     

出てくるダイアログでcyanを選択しましょう。


 作業平面の色が変わりました。
 複雑なパーツを作成している時など、画面上で作業フィーチャーがわかりにくくなるときはこうして色を変えてみると作業がしやすいかと思います。
     

 Desktopブラウザには、今までに作成したフィーチャーがパーツ作成の履歴として上から下に表示されています。
 先程作成した作業平面は履歴ツリーの一番最後に表示されています。
 「作業平面1」フィーチャーの位置を移動してみましょう。ドラッグして押し出し距離1と2の間へ移動させます。


 「作業平面1」フィーチャーが移動されました。
このように、Desktopブラウザ上でフィーチャーの削除や順番の入れ替えを行うことができます。
 [パーツ]メニュー[フィーチャー削除]・[フィーチャー並べ替え]等からでも操作が可能です。

フィーチャーの編集


 Desktopブラウザ「押し出し距離2」を右クリックして[編集]を選択します。
 

 ここでDesktopブラウザを見ると、編集を選択したフィーチャーが黄色でハイライトされています。
「このフィーチャーを編集中」という意味です。
   
 終端を「平面」に変更します。
コマンド: _AMEDITFEAT
面または作業平面を選択:
押し出しの終点となる面または作業平面を選択します。

先程作った作業平面を選択します。

 ここでDesktopブラウザの「押し出し距離2」が「押し出し終端平面1」に変わっています。
     


 終点となる平面を選択後、いったんこの状態になります。
 まだ編集作業は終了していません。
 
 編集を終了するには、最後にパーツの更新が必要です。
Desktopブラウザ-パーツの更新アイコン(上図)、
または「パーツ」メニュー「パーツの更新」
 を選択します。
コマンド: _AMUPDATE
計算中...
アクティブなパーツは更新されました.
   

 パーツの更新が完了しました。
円柱部分の形状が戻ってきています。
 また、Desktopブラウザを見ると、黄色のハイライト表示が消えています。
では、土台の寸法を変更しましょう。30mmの高さを20mmに変更します。

 「押し出し距離1」のフィーチャを右クリックして[編集]を選びます。

 距離を20mmに変更し、OKします。

 Desktopブラウザのフィーチャー部分が黄色でハイライトされます。
 まだパーツにも修正は反映されていません。
コマンド: _AMEDITFEAT
オブジェクトを選択:
コマンドプロンプトを見てみましょう。「オブジェクトを選択」とあります。
ここでenterします。


 更新が行われ、パーツの編集が完了しました。
土台の厚さが変わっています。
 ここで円柱の高さを測ってみましょう。
 Oスナップをオンにして、[Mechanical Main]ツールバー[距離計算]を選択します。
コマンド: '_dist 1 点目を指定:


 円柱の上面・土台の下面の一箇所ずつを選択します。
      コマンドラインに計測の結果が出ます。
ここで「デルタZ」、すなわちZ軸方向の距離は80mmと出ています。
 すなわち、土台の高さを変更しても、円柱の高さは作業平面の高さでコントロールされているので全体の高さは80mmをキープすることができるのです。
       

次回は

 

       今回はフィーチャーの削除・編集そして作業フィーチャーの中でも使用頻度の高い作業平面の使用方法の一例を説明していきました。
 MDTに限らず、3次元CADを使っての設計やモデリングを行っていくにあたって、作成ミスや設計変更によるパーツの修正作業は避けられません。気が付けばパーツの修正にばかり時間がかかってしまい・・・というのもよくある話です。
 MDTではDesktopブラウザを使うことによってフィーチャーの修正作業を効率的に行うことができますのでぜひ活用してみて下さい。
 次回は、フィーチャーのスケッチ編集等について説明していきたいと思います。