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ホーム > Mechanical Desktop > 3Dパーツの図面化
Mechanical Desktopではじめる3次元モデリング

第10回「3Dパーツの図面化」

         
 3D CADでは、作成した3次元モデルを元に2次元図面を作成することができます。
今回は上のベアリングホルダのパーツ図面を作成していきましょう。
 正面図、そして断面図付きの側面図、詳細図を作成します。

基準となるビューの作成

 MDTの作図領域の下に、このようなタブがあります。パーツは「モデル」領域に作成されます。 これから作成していく2次元図面は「レイアウト」領域に作成されます。

 まず、図面のベースとなるパーツの視点方向を定義します。
[図面]メニュー[新規ビュー]
または[Drawing Layout]ツールバー[新規ビュー]
を選択します。


 [図面ビューを作成]ダイアログが表示されます。ここでは右のように設定します。
 MDTでは、このビュータイプとデータセットの組み合わせで各ビューを定義します。
 
 設定したらOKします。

図面上での基準となるビューの座標系の方向を指定します。



今回は左図の平面方向を基準とします。

基準面でのX軸の方向を定義します。ここではxとコマンドラインに入力します。


 次にZ軸方向を定義します。
今回はこのままでenterします。


 画面が変わり、先程指定したレイアウト領域へと移ります。
 基準となるビューを作成する場所を指定します。
レイアウト領域上の任意の位置をクリックします。


ビューが作成されました。

断面図の作成


 次に、このビューを正面図として側面図を作成します。
側面図に隠れ線で内部の状態を表示することはできますが、形状が若干細かく見にくいのではと思います。
 そこで、側面図の半分を断面図で表示します。

 断面図を作成する前に準備として、左図のように作業平面を作成しておきましょう。

[図面]メニュー[新規ビュー]コマンドを選択します。
以下のように設定します。
ビュータイプ:正投影
断面:半分
 断面図に付加する記号や、ハッチングのパターンもここで定義することができます。

 選択が済んだらOKします。


先程作成した基準のビューを選択します。



 側面図を作成したい場所をクリックします。

 今回は正面図の右側に作成します。選択が終わったらenterします。

 ここで、断面図を何を基準として作成するか聞いてきます。
今回は先程作成した作業平面を用いますので、Wを選びます。



 先程作成していたYZ方向の作業平面が青くハイライトされています。これを選択しましょう。



 もう一つ、先程作成していたZX方向の作業平面を選択します。


 
 断面図を作成する方向を指定します。
今回は上半分を断面図としましょう。
左図のように指定します。
 断面図が作成されました。側面図の上半分は断面形状、下半分は通常の側面図となっています。
 MDTでは断面図は他に完全・オフセット・部分断面図等の形式で作成することができます。また、切断線・破断線や点を用いて断面を指定することができます。

詳細図の作成

次に、正面図・側面図に加えて、ベアリング内部の細かい部分を詳細図としてビューを作成しましょう。



 [図面]メニューから[新規ビュー]を選択します。 

 ビュータイプは[詳細]を選択します。見やすいように拡大して作成するため[尺度]を2にしましょう。
 選択が終わったらOKします。


 詳細図の中心をここで指定します。ここでいう「親ビュー」とは詳細図の元図となる側面ビューのことになります。


詳細図として作成したい箇所を長方形で囲み指定します。


 詳細図の位置を指定します。今回は側面図上方に配置しましょう。



 詳細図が作成されました。
詳細図の元ある場所に記号が付加されました。

 これでこの図形を2次元図面で表すために必要なビューの作成が終わりました。  

 ビューを一度作成した後で尺度や位置を変更したり、ビューを削除するには、
[図面]メニュー[ビュー編集][ビュー移動][ビュー削除]
または[DrawingLayout]ツールバー[ビュー編集][ビュー移動][ビュー削除]
を使います。

各ビュー内の編集

 次に、各ビューの内容を編集します。
まずは、それぞれのビューに寸法を付加していきます。


 それぞれのビューには、パーツを作成するときにパーツに付加された寸法が追従してきます。
 左の図面の緑色の寸法がこれにあたります。



 もし寸法が付いていない場合は、[図面]メニュー[ビュー編集]で各ビューを選択し[表示]タブの[パラメトリック寸法]のチェックボックスをONにします。


 よく見てみると、寸法が重複していたり、寸法線が重なって見にくいためこれらの寸法を編集していきます
まずは重複している寸法や不要な寸法を非表示にします。
[図面]メニュー[図面表示/非表示]
または[DrawingLayout]ツールバー[図面表示/非表示]
を使用するといいでしょう
次に寸法の位置を調節します。グリップ機能や[注釈]メニュー[寸法移動]、[DrawingLayout]ツールバー[寸法移動]コマンドを使って寸法を移動しましょう。


 また、パラメトリック寸法以外で足りない寸法があれば、
 [注釈]メニュー[参照寸法]
 または[Drawing Layout]ツールバー[参照寸法]
 で寸法を作成し、追加することができます。
 参照寸法は水色で表されます
 各ビューごとにこうして寸法を整えていきます。上の図はその一例です。
上の図では、[注釈]メニューの[部分寸法削除]で寸法線と外形のエッジが重複して見えにくい部分は寸法線を部分的に削除しています。

 寸法に加えて、[注釈]メニューより仕上げ記号やデータムなどの図記号やバルーンなどを図面に付加することができます。
 また、モデル領域のパーツを修正した場合、レイアウト領域の図面にもパラメトリックに修正が反映されます。
        

アセンブリ・シーンの図面化

 アセンブリやシーンも図面化することができます。
 基本はパーツの時と同じですので、アセンブリ、シーンを図面化するときの便利な機能やポイントをいくつかご紹介していきます。     


 シーンを図面化したい時は、[データセット]の[シーン]を選びます。

 また、アセンブリや複数のパーツを図面化したいときには「選択」を選び、OKでダイアログを抜けた後に図面化したいパーツを選択します。

複数のパーツからなるアセンブリの断面図を作成するとき、[アセンブリ]メニュー[アセンブリ]―[ハッチングパターン]([Assembly Modeling]ツールバー[ハッチングパターン])を使用すると、部品ごとに違った種類のハッチングを適用することができます。



 [注釈]メニュー[パーツ一覧]―[部品表データベース]から、パーツ一覧やバルーンを作成することができます。
        
        

次回は

 

 次回は、パラメトリック寸法によるパーツの寸法駆動を扱う予定です。

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